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こんにちは、代表の坂本です。
今回は入巾木について、お話していきます。
弊社が入巾木を初めて手掛けたのは16年前、建築家さんからの依頼でLアングル仕様の入巾木を施工しました。
そこからどのようにすればもっと綺麗におさめることができるのか、試行錯誤が始まりました。
見た目がすっきり、シンプルなおさまりの入巾木は、おさめかた、施工が難しい巾木となります。
これから採用を考えている建築家、工務店の方々にお役にたてばと思います。
VICO施工 O様邸 T型アルミ型材使用例
TABLE OF CONTENTS
アルミLアングル仕様の入巾木
入巾木をイメージした際、最初に思い浮かべる部材はなんでしょうか。アルミLアングルではないでしょうか。
Lアングルは厚み、型寸法、長さとバリエーション豊富ですので、あらゆる仕上げ寸法に対応できる利点があります。
固定方法はビスとボンドを兼用で施工するとよいでしょう。余った間柱材、野縁などを間柱間に入れておくことで間柱間隔を気にすることなくビス打ちは可能になります。
床との隙間は9mmベニヤをパッキンに使用して隙間が均一になるように施工します。
VICO施工 U様邸 アルミLアングル使用例
このように造作家具の足元隙間を入巾木の寸法に合わせることで、空間全体を統一感のある仕上げにすることができます。
では、おさまり図もみていきましょう。
アルミLアングル入巾木 おさまり図
巾木の固定は底目地部分にビス固定となり、仕上がるとビスが見えるおさまりとなっています。
また、Lアングルの定尺材3mを使用した場合、ジョイント部分を綺麗にそろえるために大工さんの手間がかかりすぎるというデメリットがあります。
T型ビニール見切材仕様の入巾木
インテリアにあわせて入巾木を白色にしたいという場合、T型ビニール見切材を使用する方法があります。アルミLアングルを特注色に焼付する方法もありますが、コストが割高になりおすすめできません。
我々は、白色のT型ビニール見切り材、KT-13という部材を選定しました。
VICO施工 Y様邸 T型ビニール見切使用例
T型ビニール見切材を使用したおさまり図をみていきましょう。
T型ビニール見切材入巾木 おさまり図
底目地部分にビスが見えるところはビス打ち無しで施工可能になります。ジョイント部分については、ジョイント処理されているので綺麗につなぐことができます。
ただし、クロス貼りの際にカッターでクロスの端部処理をした際に力の入れ具合で、ビニール見切り材までも傷つけてしまうことがあるので注意が必要です。
T型アルミ見切材仕様の入巾木
最後に、T型アルミ見切材、を使用したおさまりを紹介します。
我々はAT-12という見切り材を使用しました。
VICO施工 M様邸 T型アルミ見切材使用例
VICO施工 O様邸 T型アルミ見切材使用例
T型アルミ見切材を使用したおさまり図をみていきましょう。
T型アルミ見切材入巾木 おさまり図
固定ビスも見えなくなり、仕上げ代を考えたチリがあるため、カッター切りも楽になり仕上げラインがキレイに通った仕上がりになります。
仕上げに関しては、クロス、塗装、左官、どの仕上げにも対応可能です。
おわりに
最近、設計事務所や建築家さんから届く図面においては入巾木を採用されていることがよく見受けられます。
元々、巾木には壁を掃除機から守る保護や、壁床との施工誤差を確保する緩衝材の役目があります。
インテリアデザインとして見た目に美しい入巾木にするか、機能面としての出幅木を採用するのか、施工方法によってコストも変わってきます。
私たちVICOでは、家づくりに関するあらゆるアイテムについてメリット、デメリット両方をお客様にお伝えしております。
ご理解したうえでアイテム選択をして頂くことで、よりお客様が満足のいく空間づくりができると考えております。