BLOGブログ

木のことを知ってから選ぶインテリア ~ナラ/オーク編~

こんにちは、アシスタントの大嶋です。

最近、断捨離といえるか言えないかくらい少量ずつ部屋の整理をしているのですが、クローゼットの床もフローリングだったのだと今更ながらに気づきました。よくよく見るとオーク材に着色したようなダークブラウンでした。

新築を建てる際は、フローリングもお客様に選んで頂く事になります。その種類・色味も豊富で、後に置く家具のことも考えると何を選んで良いか分からない、という声もよく耳にします。そこで色んな木の種類をご紹介していこうと思います。

今回は、床材・家具でよく使われる木材のナラ/オークを解説させて頂こうと思います。木の特徴・知識から身に着けて、インテリア選びをしていくのも面白いのではないでしょうか。

 

ナラとオークの違いとは?

現在、住宅や店舗などの家具や床で使われる無垢材といえば、ナラ/オークといっても過言ではないほどよく使われる広葉樹の木材です。硬い強度がありますが、加工がしやすいためよく使われる木材です。

ナラというは日本やロシア原産のミズナラをナラというところが多いです。

ミズナラってどんな木?と思う方も多いかもしれませんが、どんぐりのなる木がミズナラです。日本では北海道が主な産地で、寒い地域で育ったナラは木目の詰まったとても良質な木材になります。

オークとは、主に北米産のホワイトオークとレッドオークのことを指すことが多いです。

見た目にはナラとほとんど区別がつかないため、ナラの代用品として使われることが多くなりました。

ナラ

ホワイトオーク

木材図鑑より:http://wp1.fuchu.jp/~kagu/mokuzai/index.htm

 

ナラ/オークと人との歴史

オークの歴史は古く、ギリシャ・ローマ時代の遺跡からオーク材の家具が発掘されるほど。

古来この木の枝で小屋を作り、どんぐりで食事を作り、そして飼料にもしていました。

その後、木材で船や道路、そして住宅を作っていきました。文明がオークと共に成長した歴史があります。その為か、ヨーロッパでは「神の木」として神話によく出てくるそうです。

日本でも、歴史は古く縄文時代に栗や胡桃と並んでどんぐりを主食としていました。

現在では、家具や床材として使用されることが多いですが、主にオークは水分を通さず、液漏れしない性質を生かしワインやウイスキーの樽に使用されています。

 

フランク・ロイド・ライトが好んだトラフ

ナラとオークは大きくはっきりとした木目なのですが、時としてトラフ(虎斑)という木目が出るのが特徴です。トラフとは、虎の毛のように見える、木目を横切るような縞状の杢目斑(ふ)のことです。

トラフ(虎斑)

近代の世界三大建築家の一人に数えられる、フランク・ロイド・ライトはトラフに魅せられて、家具や内装に好んで多く用いたとされています。

そんな、フランク・ロイド・ライトの建築は、VICOの事務所がある芦屋にもあります。

ヨドコウ迎賓館(旧山邑家住宅)という、RC造として初めて国の重要文化財にされた建築です。トラフを使用した家具があるかは確認できていませんが、一般公開されているそうなので、ご興味のある方はVICOへ立ち寄りがてら行ってみてはいかがでしょうか。

外観

応接室

ヨドコウ迎賓館:https://www.yodoko-geihinkan.jp/

 

ナラ/オークを使用した施工例

ナラ/オークは黄色っぽい色合いでナチュラルな雰囲気を出したい方にはぴったりです。家具や雑貨のどのお店でも多く使用されているのでインテリアが合わせやすいという特徴があります。

広葉樹で木目が詰まっていて頑丈なため傷にも強いです。経年変化によって黄色っぽかった色が、茶色味を増して飴色になっていきます。

VICO施工例 1

VICO施工例 2

どちらもナラ/オークを床に使用した施工例です。日に当たると明るい印象が得られます。

 

おわりに

ナラ/オークひとつとってみても、歴史や特徴があります。これからオークの家具や床材を見に行った時に、あ、これはどんぐりの木でできた家具・床なのだなと思うと、見方も少し変わりませんか?トラフってどれだろうと探してみるのも面白いですよ。

時には木材は色の違いだけで選ぶこともあるかとは思いますが、木の特徴などを知ったうえで選ぶとより一層、納得感を得られます。

違う種類の木のことも知って頂けるよう、更新させて頂きます。

Share