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こんにちは、ディレクターの太田です。
この季節は涼しい時間に行動するために早起きを心掛けている為、いつもより健康体になっている気がします。
皆さん、熱中症対策は万全ですか?室内でも熱中症は起こります。水分補給はこまめに行いましょう。
さて今回は、現在私が担当している鉄筋コンクリート造住宅の現場進捗を各工程に沿ってご紹介していきます。
TABLE OF CONTENTS
現段階の出来上がり具合
以前、鉄筋コンクリート造住宅の外装下地工事から仕上げへ向けての流れをご紹介させていただきました。
前回ブログ:鉄筋コンクリート造住宅の現場進捗状況を紹介します ~外装編~
外装下地工事が完了すると建物内部では内装を仕上げていく為の下地工事へと進めていきます。
内装とは、建物における内部の仕上げや室内の装飾、付随する設備などをいいます。
現段階では内装の下地工事が完了し仕上工事に向けての準備中です。
下地工事が進んでいく様子
この段階になってくると内外装ともに各業種で多くの職人さんたちが現場に出入りするため、現場の統制をきっちり整えておかなければスムーズな作業が行えなくなってしまいます。
特に鉄筋コンクリート造での内装下地工事は左官・軽鉄・大工といった業種の連携が重要になってくるため現場監督を中心に仕上工事に向けて一致団結します。
内装の下地・仕上げの解説
鉄筋コンクリート造の場合、内側に断熱材を吹き付けたのち下地工事を行い内装を施すのが大半ですが、今回のお家は外断熱工法という建物外側に断熱材を張り付けている為、建物内部はコンクリートがそのまま下地の代わりとなります。
内装の下地と仕上を図面で解説していきます。
①壁部分
下地:コンクリート躯体+左官補修
仕上げ:塗装吹付
エスケー化研 ベルアート ゆず肌
②天井部分1
下地:軽鉄下地+プラスターボード
仕上げ:木目調不燃ボード
ニッシンイクス リアルパネル レッドサペリ
③天井部分2
下地:軽鉄下地+吸音ウール+プラスターボード
仕上げ:ロックウール板
大建工業 オトテンモダン
④床部分
下地:プラ木れん+パーチクルボード+合板
仕上げ:フローリング
無垢フローリング カリン
内装の下地工事から仕上工事向けての流れ
図面での「①壁部分」・「②③天井部分」・「④床部分」ごとに下地工事の流れを解説していきます。
①壁部分
壁はコンクリートの躯体にモルタルを薄く塗り塗装の下地を作ります。
塗装で仕上げたときに凹凸が出ないように平滑にするための下地工事です。
つるつるに仕上げるには下塗り→中塗り→上塗りと段階を踏んで施工していきます。
下塗り状況:躯体の凸凹部分を重点的に塗っていきます
中塗り状況:下塗りが乾いたら全体的に薄塗していきます
上塗り:中塗りが乾いた後ペーパーやすりで表面の凹凸をさらになくすように削り、上塗りしていきます
これで塗装仕上げの下地が完成です。
②③天井部分
天井の下地はLGSを使い、そこへプラスターボードを貼って下地を作っていきます。
間仕切り壁がある場合は同様にLGS・プラスターボードで下地をします。
・LGSとは・・・
「ライト ゲージ スタッド」の略で、厚さ1.6mm~4.0mm程度の軽量形鋼。LGSの形状には溝形、山形、Z形などがあり、鉄骨造や鉄筋コンクリート造などの建物で、壁・天井の下地材として用いられます。
・プラスターボードとは・・・
石膏を芯材として、その両面と側面をボード用紙で被覆したボード。耐火、防火、遮音、断熱性能があり、室内の仕上の下地材として使用されます。
引用:住宅建築専門用語辞典 http://www.what-myhome.net/index.html
天井の格子状に組まれているものがLGS下地です
天井・間仕切りのLGS下地が出来上がると電気屋さんが配線を仕込んでいきます
下地材の間に吸音材を入れ込むと防音性能を高めることもできます
LGS下地の間に白く見えているのが吸音ウールという吸音材です
LGS下地が完成するとプラスターボード張りです
ボードが張り終わると下地工事完了で塗装仕上げに進めていきます。
④床部分
床の下地は鉄筋コンクリート造の場合、高さを調整できる材料を設置し水平をしっかり出した後に木の板を敷いて作ります。
木の板は仕上げ材によって2層3層に重ねて張っていくこともあります。
高さ調整材を設置した状況
洗面やトイレといった水回りは床下で配管を這わせておきます
木の板を敷いていきます
2層目の木の板を張った状況
この上に床暖房を敷いて、その上にフローリングを張って仕上げます。
おわりに
下地工事の流れ「内装編」をご紹介させていただきました。
外装の下地工事同様、出来上がった時には目に見えない部分がどのように作られているかを少しでも知っていただけたでしょうか。
今回の物件は鉄筋コンクリート造という事もあり、内装下地に吸音材や遮音ボードが使われ防音がしっかり計画されているお家です。
音という見えないものを防ぐ工事はより慎重に計画的に施工を進めないといけないというポイントを学べる良い機会となりました。
特に防音に関する工事は下地工事が重要となるため、下地工事期間にしっかりと工程を確保し丁寧に進めることを心掛けました。
我々現場監督は日々の現場で行っていることすべてが勉強だと思います。
これからも自分が勉強し皆さんに知ってもらいたいことをどんどん発信していきたいと思います。
こちらの物件の「仕上げ編」はまたの機会に紹介させていただきます。