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こんにちは、代表の坂本です。
前回は現場施工までにやるべきことについてお話しました。今回はその続きで、現場施工編のお話をしたいと思います。
いろいろな取合いのある収納付き階段をどのようにおさめているのか、施工事例をもとにお話しさせていただきます。
これから同じような階段を造るという方にもお役にたてればと思います。
今回の施工事例 収納付き直階段
前回までのブログ:
TABLE OF CONTENTS
施工図をもとに加工材のチェックと注意点の事前打ち合わせ
施工図を基に階段を加工していきます。今回は踏板、蹴込板、ササラ材は階段プレカット工場に加工依頼しました。
現場へ搬入の際はササラ、踏板、蹴込板の寸法が施工図通りに加工されているのかのチェックを実施します。
階段材納入 チェック
上記の加工材寸法をチェック
階段施工図 断面図
階段施工図 建具取合い図
続いて、施工前に注意するポイントを上記施工図を基に現場で打合せします。事前に大工さんと打ち合わせすることで施工のミスも減り、綺麗におさめることができます。
以下、大工さんに説明した注意するポイントを箇条書きにします。
・階段の段鼻はケコミなしで、小口面は化粧仕上げとなるため、仕口部分がすいてこないように裏面からしっかり固定するよう注意すること。
・階段側面小口面も同様に化粧となり、壁仕上げ、収納建具とチリが1.5mmであるため、踏板、蹴込板の直角精度が確保できるよう注意すること。
・階段下の収納扉が特殊な金物を使用するため、金物取付する木枠の立て付け精度、立て付け位置の間違いがないよう注意すること。
階段と収納扉を綺麗におさめるポイントを現場チェック
いよいよ階段の組み上げです。大工さんはこのように綺麗に施工してくれています。
次に現場監督の目線で以下のポイントについて、適正に施工されているかチェックしていきます。
階段が完成すると次は木製建具の採寸、打ち合わせとなります。
今回はモノフラットリンクスヒンジという特殊な開き方をする金物が選定されており、これらの図面(承認図、カタログなど)を確認し、再度施工図をもって現場チェックを行います。
建具金物は3種類あるため、各金物の取付下地のチェックも必要となります。
階段、下部収納、下地枠など完了し、塗装仕上げも完了したのち、いよいよ建具の吊り込み作業となります。
今回使用している、壁に平行に開くことのできる建具金物です。
モノフラットリンクスヒンジ:スガツネHPより
https://search.sugatsune.co.jp/product/g/gLIN-X600/
最終完成した階段、収納がこちら。
難しいおさまりの収納建具付きの階段でしたが、事前に検討、打ち合わせを行ったことで綺麗におさめることができました。
おわりに
これまで、階段についてのお話をしてきました。階段ひとつ考えても、プランから現場施工まで、いろいろ細かいことを考えていることがわかっていただけたかと思います。
見えないところにも気を配り、注意点を事前に把握し、施工図をまとめ、現場の職人さんに伝え、きっちりとチェックを行い、造り上げてもらうことが我々の仕事であります。
これからもお客さんに喜んでもらえるよういい仕事をしていきたいと思います。