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VICOヴィーコがおすすめする耐震性能のプラン『耐震構法 SE構法』

こんにちは、コーディネーターの魚田です。

過日、窓メーカーYKKapさんのお招きで、築112年の木造京町家を改修された『京都醍醐の家』の見学をさせていただきました。

開口部は高断熱窓を採用し、耐震を施し、家自体の性能が向上したリノベーションでした。

古い建物といえば“夏は暑くて、冬は寒い”のイメージですが、そんなイメージをすっかり覆す建物に生まれ変わっていました。これから中古物件をリノベーションされたいお客様が来られた際に、ご提案できることをたくさん学ばせて頂きました。

ですが、今回はまず新築物件においてVICOヴィーコがおすすめする耐震性能のプラン『耐震構法 SE構法』についてご紹介したいと思います。

 

SE構法とは?

住宅工法にはいくつかの方法がありますが、SE構法は木造に分類される工法です。

強度が高く品質の安定した構造用集成材を柱・梁に使用し、その柱と梁を専用のSE金物で剛結合したラーメン構造です。

SE金物

と、いわれてもよく分からないと思います。85秒のショートムービーをVICOヴィーコホームページに載せておりますので、まずはそちらを是非ご覧ください。

※ ビデオ https://vico-co.jp/company/

 

SE構法誕生のきっかけとその実力

ショートムービーでも紹介がありましたが、もう少し掘り下げたいと思います。

2011年3月11日に発生した東日本大震災において、気象庁が発表した「震度6」以上の地域に建てられていたSE構法の家1,227棟、また「震度5強」以上地域に建てられていた4,500棟、その全てにおいて主要構造部に被害を受けた建物は1棟もありませんでした。

この結果こそが、その耐震性能を裏付けられるものと思います。

SE構法誕生のきっかけは、1995年1月17日に発生した阪神淡路大震災です。当時、6400人を超える犠牲者の方々が家屋の倒壊によって亡くなりました。

住む人を守るはずの家が、人を傷つけてはならない、という思いがSE構法を誕生させることになったそうです。

地震の年表

 

なぜ、SE構法の家は地震や災害に強いの?

それは、一棟一棟、鉄骨造やコンクリート造と同じ手法で構造計算をしているからです。

構造計算とは、地震や災害に対して、変形や倒壊しないかを科学的に検証し、建物の強さを明確化することです。

重さについて(鉛直荷重)、地震に対して(地震荷重)、風に対して(風荷重)、建物の傾き(層間変形)、平面的バランス(偏心率)、上下階のバランス(剛性率)これらに対して、部材や接合部がどれくらい耐えることができるかを科学的計算により導き出します。

鉄骨造やコンクリート造の建物は構造計算を行うことが法律的に定められております。

しかし、2階建以下・延床面積500㎡以下・軒高9m以下の木造住宅は法律で提出が義務化されていないこともあり、日本のほとんどの家では構造計算がなされておりません。

建築基準法は最低限の基準を示しているだけで、地震や災害に強い家を建てるのはお客様の自己責任というのが国のスタンスです。法律で義務化されていない現状であっても『大切な家族を守ること』安全性を向上させるために、SE構法では全棟で構造計算がなされているのです。また建物だけではなく、基礎についても構造計算を行っております。

 

建築コストは高い?安い?

次に気になるのは、建築費用のことだと思います。

ずばり、従来の在来工法の木造と比べると建築費用は高くつきます。先にもお伝えしましたとおり、一棟一棟構造計算を行いますから、その分手間とコストがかかるわけです。一方、鉄骨造やコンクリート造といった工法の建物と比較すると、SE構法は木造ですので安くおさまります。

また、これから建てる家を長期優良住宅にしようとご検討であれば、SE構法は耐震性の条件は難なくクリアできますので、有利に働くと思います。

考え方の視点を変えて、お客様が建てる資産としての家と、そしてなによりも家族の未来の安全性を買うという意味では、個人的には安いのではと思います。

 

長期優良住宅とは 概要 https://www.mlit.go.jp/common/001214060.pdf

国土交通省ホームページより

 

おわりに

この先、どの程度の地震がいつ?どこで?起こるのかを予言することは難しいですが、起こるかもしれない地震に備えておくことは今から出来ることです。日本は地震大国ですので、もしもへの備えは将来の安心につながると思います。お客様の住まいがより安全で、日々の安心をご提供できればと思っております。

SE構法は、地震・災害対策だけではなく空間可変性や省エネ性能も優れております。家族構成の変化に応じて、間取りを変化させることが容易なことも長期優良住宅をお考えの方には特に適した工法かと思います。

在来木造で建てた場合の建築コストとSE構法で建てた場合の建築コスト比較をされたい場合は、どちらも用意いたしますので、お打ち合わせ時にご遠慮なくお申し付けください。

 

引用:株式会社エヌ・シー・エヌ資料より

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