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部屋を仕切って用途を演出

ディレクターの大嶋です。

春は別れの季節でもあり、出会いの季節です。

これから、どんなお客様と出会えるのか、どんな家に携われるのか楽しみです。

さて、今回は空間と空間の仕切り方についてご提案させて頂きます。

部屋を仕切ると聞いて、まず思い浮かぶのが壁だと思います。壁で一部屋ずつ仕切る仕様は海外に多く見られる仕様です。

海外とは違いスペースに限りのある日本の風土に合った、壁以外の仕切り方についてご提案させて頂きます。

 

部屋を仕切って工夫する

昔の日本家屋の特徴として一つに、続き間という仕様があります。

続き間とは、二間続いた部屋を襖で区切り、用途によって一つの広間にしていました。昔から日本は限られたスペースを有効に使う工夫がなされてきました。

〈日本家屋の続き間〉

現代でもその仕様を活用しています。

例えば、普段は広いリビングとして利用しているところに仕切りを設けて、必要な場合に部屋を二つにわける。

そうすることで、プライベート空間になったり、ゲストルームになったり、急な来客時には収納として物をしまったりできます。

仕切りを設けることで用途によって部屋を演出できるというメリットがあります。

仕切る方法について施工例をもとにご紹介させて頂きます。

 

建具で仕切る

仕切るものとして、壁以外にまず思い浮かぶのは建具だと思います。

    建具(たてぐ)とは・・・建築部の開口部に設けられる開閉機能を持つ仕切り

木でできていたり、襖や障子といった木と紙でできていたり、アクリル樹脂を使用したものあったりと、種類も様々です。

建具のメリットとしては遮音性や遮光性が高いところや、室内の統一感を出しやすいところです。

デメリットとしては、建具の仕様が壁への引き込み戸でない限り、全開にしても部屋の一部として存在するということです。

    引き込み戸とは・・・戸を壁の中に引き込むことのできる引戸

引き込み戸にすることで、このようにオープンな空間を演出できます。

<3枚引き戸を閉じた場合>

<3枚引き戸を開いた場合>

 

引き込み戸にできない場合でも、戸に透過性のある素材を用いることで明るい空間を演出できます。

<透過性のある3枚戸を閉じた場合>

<透過性のある3枚戸を開いた場合>

 

カーテンで仕切る

カーテンは天井部にカーテンレールを取り付けるだけでできるので、施工も簡単です。

カーテンの取付けも容易ですし、洗うことが出来、柄や素材の種類も豊富なので気分によって取り換えられるのもメリットだと思います。

デメリットとしては、遮音性が低いことと、カーテンのボリュームが出てしまうので、スマートさやすっきり感を求める方には不向きかもしれません。

壁面とカーテンの色を合わせることで、統一感が生まれ圧迫感のない演出をしています。

<廊下と収納をカーテンで仕切った場合>

 

ロールスクリーンで仕切る

ロールスクリーンはカーテンに比べるとすっきり感もあり、取付けも簡単です。

メーカーによってはサイズオーダーを受けてくれるところもあります。

サイズオーダーと聞くと高い印象を持ちますが、建具に比べるとオーダーであってもそれほどコストは上がりません。

コストも抑えることが出来て、押入の取付けでいうと、左右全てが開放されるので物の出し入れが容易です。

デメリットとしては、カーテン同様、遮音性には優れないというところと、隙間が生じることで遮光性は得られません。

押入や収納スペースにロールスクリーンを設けることで収納のしやすさに加えて、壁の一部のような演出ができます。

<押入のロールスクリーンを閉じた場合>

<押入のロールスクリーンを開いた場合>

<収納スペースと廊下を仕切った場合>

 

ストリングスカーテンで仕切る

ストリングスカーテンとは紐状のカーテンのことです。

メリットはスマートさがあり軽やかで、圧迫感がありません。

開閉しなくてもどこからでも出入りが可能です。

デメリットは空間を完全に遮断しない目透かし程度なので、遮音性・遮光性には優れません。

ただ、気配を感じつつもちょっとした仕切りが欲しい空間、例えば子どもの遊び場や店舗などにはおすすめだと思います。

ストリングスカーテンで囲むことで、ゴージャス感と一つの部屋のような演出となります。

<美容室でシャンプー台空間を仕切った例>

 

可動間仕切り収納で仕切る

可動間仕切り収納とは収納を兼ね備えながら、動く仕切りとしての効果もあるので、限られたスペースでは有効に活用できる仕様となります。

可動間仕切り収納はいろんなメーカーで作られていて、検索すると様々な種類が出てきます。

弊社では、お部屋のサイズに合わせてオーダーメイドでおつくりすることも可能です。

デメリットとしては、収納するものにもよりますが、重くなってしまうので動かす場合、力が必要だったりします。動かし方、固定の仕方には注意が必要だと思います。

可動間仕切り収納はお子様の成長に合わせて収納位置、使用方法を変えることが出来ます。

<部屋を二つに分けて収納も両面仕様>

<部屋を広く使って収納を片面仕様>

<洗面所の仕切りに可動収納を設けた例>

<収納BOXをはめ込むことで目隠しにも>

 

おわりに

部屋と部屋を仕切る、収納部分と部屋を仕切る、目隠しの為に仕切る。

仕切ることにもいろいろな用途があります。

仕切り一つ変えるだけで、部屋の印象や使い方も変わります。

どのような用途で仕切りが必要かご相談いただければ、ご提案させて頂きます。

 

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